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口頭

イオン液体中におけるポジトロニウムバブル形成

平出 哲也

no journal, , 

イオン液体の物性は、スケールに依存することが知られており、その物性はいろいろな手法で研究されている。最もスケールの小さい領域では、主に間接的な方法で物性評価が行われてきた。電子と陽電子の結合状態であるポジトロニウムは、イオン液体中でナノサイズのバブルを形成する。このバブル形成時の振動の振動数と減衰は動的特性を反映していると考えられるが、それらを三重項ポジトロニウムの消滅率を測定することで捕らえることを試みた。その結果、振動の基本周波数が高温ほど小さくなること、また、振動の減衰が速いことが明らかになった。これは、振動が動的特性を反映していることを示しており、ナノスケールにおける物性評価に適用できることを示している。

口頭

ポジトロンイメージング(PETIS)によるダイズ根系周辺への分泌物の可視化と定量解析

尹 永根; 鈴井 伸郎; 河地 有木; 石井 里美; 小柳 淳*; 中村 卓司*; 信濃 卓郎*; 藤巻 秀

no journal, , 

土壌環境中の難溶性の栄養素を獲得するために、根が根圏土壌へ有機酸等を分泌することはよく知られているが、根の各部位における分泌がどのように制御されているのかは、未解明のテーマである。我々は、炭素11(半減期20分)標識二酸化炭素($$^{11}$$CO$$_{2}$$)とポジトロンイメージング技術(PETIS)を応用すれば、根系を破壊することなく、光合成産物の根系への転流と有機酸等の根圏土壌への分泌の両方を観測し、定量的解析を行うことが可能であり、したがって「分泌」の制御機構の謎が解明できると考えた。本研究では、新たに作製した開閉式「根箱」を用いてダイズを土耕栽培し、PETISを用いてダイズの光合成産物が地上部から根系へ転流される過程を観測した後、根系と根圏土壌を分離して、土壌のみを画像化することを試みた。その結果、地上部へのトレーサ投与から65分間で根系全体に光合成産物が行き渡る様子を動画像として捉え、さらに植物体を取り除いた後、土壌に残された$$^{11}$$C-分泌物の分布を画像化することにも成功した。画像データを元に、基部,主根,側根の部位別に光合成産物の転流量と分泌量を解析したところ、側根先端部において転流量に対する分泌量の割合が最も多いこと等が明らかになった。

口頭

浅漬けへの放射線照射の品質についての影響

千葉 悦子*; 飯塚 友子*; 市川 まりこ*; 鵜飼 光子*; 菊地 正博; 小林 泰彦

no journal, , 

食品照射技術は世界の多くの国で実用化されているが、日本では照射食品への理解が進んでいない。札幌市を中心として白菜浅漬けによる腸管出血性大腸菌O157の食中毒が発生し、死者が出たことを受け、その対策として非加熱殺菌ができる放射線処理が有効かもしれないと考え、照射した漬け物(白菜と野沢菜の浅漬け・さくら漬け)の食味試験を実施した。その結果、浅漬けらしい爽やかな香りや風味を大事にしたい場合、照射は向きそうにないが、「これはこれでかまわない」という人には、照射処理が許容されるかもしれないという結果だった。「さくら漬け」については、着色料が使用されていたため外観の違いを感じた人はおらず、照射が向くという結果だった。今後、香辛料などいくつかの食品に照射が許可されるとしても、すべての食品が照射される訳ではなく、適用される対象は限定されると再認識した。

口頭

放射線照射した蜂蜜・パン・餅の品質に関する検討

飯塚 友子*; 市川 まりこ*; 千葉 悦子*; 鵜飼 光子*; 菊地 正博; 小林 泰彦

no journal, , 

食品照射は世界で実用化されているが、日本では理解が進んでいない。ノロウイルス付着によって集団食中毒が発生したパンや、ときどき食中毒の原因となっている蜂蜜、切り餅について放射線処理が有効かもしれないと考え、殺菌線量の$$gamma$$線照射後の外観や風味の変化など品質と嗜好性への影響を検討した。照射した蜂蜜の味はほとんどの人が「変わらない」としたが、風味が弱くなる傾向があった。照射したパンは試食すると本来の風味が弱く、そのうえ異臭を感じた。異臭の程度は、菓子パンより食パンの方が強く、クロワッサンは一番強かった。10kGy照射した「パン」は風味が悪く、特に油の多い「クロワッサン」は一番風味が悪かった。餅は10kGyでは茶色っぽく変化し、照射品は餅特有の粘りが減少した。食中毒の対策として放射線殺菌が有効かもしれないと考えたが、ウイルスは10kGyよりも高線量を照射しなければ不活性化しないことから、異臭が強くなるだけでとても食べられないと実感できた。

口頭

全反射高速陽電子回折を用いたAg(111)表面上のシリセンの構造決定

深谷 有喜; 望月 出海*; 前川 雅樹; 和田 健*; 兵頭 俊夫*; 松田 巌*; 河裾 厚男

no journal, , 

シリセンは、グラフェンのシリコン版であり、次世代電子デバイスの新物質として注目されている。理論計算では、シリセンの電子状態、特にディラックコーンの形状がシリセンの原子配置に強く依存することが示されている。2012年にAg(111)表面上でシリセンの合成が初めて報告されて以来、その電子状態の研究が精力的に行われているが、肝心の原子配置は実験的に決定されていなかった。本研究では、全反射高速陽電子回折(TRHEPD)を用い、Ag(111)表面上のシリセンの原子配置を決定した。TRHEPDロッキング曲線を測定し、シリセンのバックリングの大きさと、シリセンと下地のAg層との間隔をパラメーターとしてフィッティングを行った。その結果、バックリングの大きさを0.83Aと決定した。したがって、平面的な構造を持つグラフェンとは異なり、シリセンはバックリング構造を形成することを実験的に明らかにした。

口頭

全反射高速陽電子回折(TRHEPD)によるGe(001)表面の金ナノワイヤーの構造解析

望月 出海*; 深谷 有喜; 和田 健*; 前川 雅樹; 河裾 厚男; 兵頭 俊夫*

no journal, , 

Ge(001)清浄表面上にサブモノレイヤー分のAu原子を吸着させると、最表面にナノワイヤーが形成される。この表面では、1次元系に特有な電子物性の発現が報告されており、それらの表面物性の解明に興味が持たれている。このナノワイヤーの原子配置については、走査型トンネル顕微鏡や表面X線回折(SXRD)実験、理論計算から様々な構造モデルが提案されているものの、未だ決着には至っていない。そこで本研究では、最表面の構造解析に有用な全反射高速陽電子回折(TRHEPD)法を用いて、ロッキング曲線の測定および、動力学的回折理論に基づく強度解析により、Au/Ge(001)表面の構造決定を試みた。構造解析では、様々な構造モデルを仮定してロッキング曲線の再現計算を行い、実験結果と一致するものを探す。一例として、SXRD実験から提案された構造モデルを用いた再現計算を行った。この計算結果の再現性の度合いを示す$$R$$因子は11%と悪く、実験を再現できていない。恐らく、現実の原子配置とは異なっていると考えられる。今後、様々な入射条件でのTRHEPDロッキング曲線の解析を進め、Au/Ge(001)表面の構造を明らかにする。

口頭

きのこ廃菌床を用いた林床からの放射性セシウムの濃集

坂本 文徳; 大貫 敏彦; 熊田 淳*; 長谷川 孝則*

no journal, , 

東京電力福島第一原子力発電所の事故により、福島県土の7割を占める森林が広く汚染された。住民の内部被ばくの軽減、および中山間地域の重要な産業を再生するためには、林床等に生育する特用林産物の汚染を軽減する技術開発が急務である。このため、本試験では、福島県内で年間16,423t(平成13年度)発生するきのこ廃菌床利用を目的としシイタケ,ナメコ,マイタケ廃菌床と未使用オガ粉を、放射性Csで汚染された林床の土壌表層に104日間敷設し、濃集能を評価した。全廃菌床で未使用オガ粉より高い濃集能が確認された。濃集能の順位が資材の初期腐朽度の順に高く、殺菌資材より無殺菌資材が高かったことから、濃集に腐生菌が関与していることが示唆された。放射性セシウム濃集能を確認した。

口頭

植物体内のセシウムの動態解析のためのポジトロン放出トレーサの開発

鈴井 伸郎; 柴田 卓弥; 石井 里美; 河地 有木; 尹 永根; 瀬古 典明; 藤巻 秀

no journal, , 

植物体内における放射性セシウム(Cs)の非破壊イメージングを目的として、ヨウ化カリウム(KI)ターゲットにヘリウム(He)イオンビームを照射し、ポジトロン放出核種である$$^{129}$$Csの製造を試みてきた。しかしながら、従来の手法で製造した$$^{129}$$Csトレーサ溶液にはターゲット由来のK$$^{+}$$が高濃度で含まれており、K$$^{+}$$が植物のCs吸収において拮抗作用を持つことから、植物体内におけるCs動態を解明する研究に用いるためには、$$^{129}$$Csトレーサ溶液からK$$^{+}$$を除去する必要があった。そこで本研究では、放射線グラフト重合技術を活用して開発したセシウム捕集材を用いることで、K$$^{+}$$濃度が低い$$^{129}$$Csトレーサ溶液の精製を試みた。まず、HeイオンビームをKIターゲットに照射し、$$^{129}$$Csを製造した。次に、照射後のKIターゲットを純水に溶解させ、陰イオン交換カラムに通液させることでヨウ素イオンを除去した後、Cs$$^{+}$$を特異的に吸着するグラフト捕集材を充填したカラムに通液させた。この過程をポジトロンイメージング装置を用いて撮像したところ、$$^{129}$$Cs$$^{+}$$が本カラムに吸着する明瞭な動画像を得ることに成功した。また、5mM (NH$$_{4}$$)$$_{2}$$SO$$_{4}$$溶液の通液により、本カラムから$$^{129}$$Cs$$^{+}$$を溶出可能であることが確認された。溶出液中のK$$^{+}$$濃度が3$$mu$$M以下であったことから、植物体内におけるCs動態の研究に利用可能な$$^{129}$$Csトレーサが本手法により精製可能であることが確認できた。

口頭

植物RIイメージングは植物の何を解明するのか?

藤巻 秀

no journal, , 

植物RIイメージング技術の開発が追求してきたものは、なるべく植物の生理を乱さずに体内の元素動態を可視化する「ライブ」なイメージングであった。我々は同時に、得られる動画像が、生物学的な疑問に答え、農業や環境保全に貢献できるものだろうか、と自問し続けてきた。農業の本質は、大気や土壌等に分散した特定の元素が、植物の収穫部位に集積する過程を制御することにあり、RIイメージングはこの過程を捉えようとするものであるが、ここに一つの問題がある。一般に、植物の元素輸送は維管束による個体スケールの長距離輸送と、膜輸送などによる細胞スケールの短距離輸送に分けられるが、既存技術の空間分解能では短距離輸送を直接的に観測することができない。我々はこれに対して、「ライブ」の利点を活かし、動画像データ上のシグナル強度の時間変化から、短距離輸送を速度論的に解析するという解決法を提示してきた。これまでに、経根吸収や光合成などに関する様々な植物機能を、RIイメージングによって定量的に解析することに成功している。今や本研究分野は、可視化という技術論ではなく、それによって解明された植物機能の重要性が問われるフェーズとなっている。

口頭

多数の植物個体を対象としたRIイメージング解析技術の開発

河地 有木; 小柳 淳*; 鈴井 伸郎; 尹 永根; 石井 里美; 島田 浩章*; 藤巻 秀

no journal, , 

RIイメージング技術を用いた植物研究において、得られた動画像から生理機能値を解析し、これを統計的に評価することが重要である。そこで、ポジトロンイメージング技術を用いて、多数の幼植物個体の光合成機能を一括して定量解析する方法を開発した。本手法の有用性を示すため、個体生長と環境ストレスが炭素固定と光合成産物の転流に及ぼす影響の定量評価を試みた。代表的モデル植物であるシロイヌナズナの幼少期における光合成機能を定量するため、栽培したシャーレ内の生育環境を維持したまま、製造したC-11標識二酸化炭素トレーサガスを一様濃度で投与する実験装置を製作し、複数個体に対する炭素動態のイメージング実験を行った。塩化ナトリウムを添加した培地で栽培した個体を用いた実験で得られた画像データに対して動態解析と統計処理を行った結果、幼少期シロイヌナズナにおいて環境ストレスが光合成機能に及ぼす影響を、定量値として示すことができた。具体的には、寒天培地の塩化ナトリウム濃度に対する光合成機能の変化を定量した。この結果は、RIイメージング技術が植物の生理を統計的に解析・評価できること表しており、本手法の有用性を示している。

口頭

放射線照射食品に誘導されるラジカルのPulse-ESRによる計測

岸田 敬吾*; 永田 夏樹*; 亀谷 宏美*; 菊地 正博; 中村 秀夫*; 小林 泰彦; 鵜飼 光子*

no journal, , 

照射食品の検知法では連続波(CW)-ESR法を用いて照射誘導ラジカルを計測して検知する。ESRスペクトルから得られる解析パラメータにラジカルの緩和時間があり、通常、CW-ESRで測定される明瞭なsinglet信号から間接的に算出する。そこで、本研究では、複雑な信号を示す照射食品の緩和時間をパルス波(Pulse)-ESR法により直接測定できるか検討して、CW-ESR法による算出値との比較を試みた。試料は、市販の小麦粉,大豆及び黒コショウを用いた。Pulse-ESR測定において、照射小麦粉及び照射大豆(皮)でecho信号の観測に成功し、この信号の減衰時間から直接測定された緩和時間は吸収線量に依存して変化することがわかった。CW-ESRによる緩和時間の算出値は、Pulse-ESRによる測定値よりやや小さくなる傾向にあった。これは照射大豆や小麦粉の複雑なESR信号に対して、singlet信号からの算出法を適用したためと考えられる。Pulse-ESRで測定された緩和時間が照射依存性を示すことから、緩和時間を用いた検知法の可能性が示唆された。

口頭

スピン偏極ポジトロニウム飛行時間測定法の開発

前川 雅樹; Zhou, K.*; 深谷 有喜; Zhang, H.; Li, H.; 河裾 厚男

no journal, , 

スピン偏極低速陽電子ビームを用いたスピン偏極陽電子消滅法においては、表面近傍での偏極電子-偏極陽電子対の2光子消滅における磁場効果だけでなく、表面から放出されるポジトロニウムの3光子消滅率の変化としても検出することが可能である。ポジトロニウムの形成においては、その仕事関数に相当する準位幅にある電子のみがポジトロニウムの形成に寄与するため、ポジトロニウムの速度分布は電子状態密度に関する知見を与える。すなわち、スピン偏極陽電子ビームを使った表面放出ポジトロニウムの飛行時間測定を行うことで、物質表面の電子状態密度のスピン偏極状態を測定することが可能になると期待される。現在、そのような測定が可能なスピン偏極ポジトロニウム飛行時間測定(SP-PsTOF)装置の構築を進めている。

口頭

Spin-polarizations on ferromagnet surfaces observed by a spin-polarized positron beam

Li, H.; Zhang, H.; 前川 雅樹; 深谷 有喜; 河裾 厚男

no journal, , 

Surface magnetic properties attract extraordinary interest concerning both fundamental and industrial viewpoints in spintronics. We investigated the surface spin-polarizations of conventional ferromagnets using spin-polarized positron beam (SPPB). The samples were Ni(001), Fe(001) and Co(001) single crystal films grown on MgO(001). After removing oxide over-layers by Ar ion sputtering, these were in-plane magnetized by a magnetic field of 0.04 T. Spin-polarized positron beam of energy of 50 eV was incident on the sample and positronium emitted into vacuum was observed. From the field-reversal effect on spin-triplet Ps formation, we evaluated the surface spin-polarizations. The spin-polarizations are positive 6-7% for Fe and Co, while negative $$sim$$6% for Ni. The absolute values are much smaller than the spin-polarizations at the Fermi levels. Probably, positrons capture electrons located deeper than the Fermi levels. More details about underlying mechanism will be discussed.

口頭

中性子エネルギー分解型イメージング装置建設の状況

甲斐 哲也; 篠原 武尚; 及川 健一; 瀬川 麻里子; 飯倉 寛; 原田 正英; 中谷 健; 大井 元貴; 佐藤 博隆*; 加美山 隆*; et al.

no journal, , 

J-PARCの物質・生命科学実験施設では、エネルギー分解型中性子イメージング装置(RADEN)の建設を2012年に開始した。ビームライン遮蔽、新規のビームシャッター、T0チョッパーを除く遮蔽体内機器、試料ステージ、検出器ステージは2013年度内に設置された。2014年の11月に最初のビームを出すことを予定しており、ビーム調整試験の後、2015年に共用運転を開始する。発表では、装置の特色について紹介し、利用分野の拡大を図る。

口頭

Current-induced spin polarization on metal surfaces probed by spin-polarized positron beam

Zhang, H.; 山本 春也; Li, H.; 深谷 有喜; 前川 雅樹; 河裾 厚男; 関 剛斎*; 齊藤 英治*; 高梨 弘毅*

no journal, , 

The spin Hall effect (SHE) and the Rashba effect are typical phenomena inducing current-induced spin polarization (CISP). Spin-polarized slow positron beam is a potential probe to study the CISPs of metal surfaces, since the fraction of spin-triplet Ps (positron-electron bound state) formed there is altered by the electron spin polarization. Recently, large SHEs and Rashba effects are found for some 4d and 5d transition metals. We thus prepared Au (25 nm), Cu (25 nm), Pt (25 nm), Pd (25 nm), Ta (10 nm), and W (10 nm) films by magnetron sputtering and studied their CISPs by using a spin-polarized slow positron beam. We measured the transverse surface spin polarizations of these films. For the Au and Cu surfaces, CISPs were very small, while the Pt, Pd, Ta, and W films exhibited large CISPs. Furthermore, the CISPs of Ta and W films were opposite to those of Pt and Pd. The signs of CISPs for these metals obey the same rule as their spin Hall angles. This implies that, the observed CISPs are induced by a spin-orbit coupling that is similar to that of SHE.

口頭

低速陽電子ビームパルスストレッチングセクション建設

和田 健*; 前川 雅樹; 望月 出海*; 設楽 哲夫*; 兵頭 俊夫*

no journal, , 

高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所の低速陽電子実験施設では、リニアックベースの大強度低速陽電子パルスビームを共同利用に供してきた。しかし一般的な陽電子消滅測定に用いる場合、現行のパルス時間構造では一パルスあたりの陽電子数が多いため、パイルアップの問題により効率の良い測定ができなかった。そこでパルス幅を4桁広げるためのストレッチセクションの建設を行っている。本施設でのパルスストレッチは、ペニングトラップ型を基本にしている。本施設の特徴である試料の接地電池接続を確保するためには、ビームエネルギーを5keV以上に保ったまま行う必要があり、蓄積電極の電圧を全体的に昇圧できる構造にすることでこれを実現している。現在までに蓄積部の電極をビームラインダクトに挿入する作業は完了しており、高周波電源の構築を進めている。

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